お腹も満たされ、ある程度みんなの雰囲気も暖まり始めた。



「それから中学の時はね、…」



美奈の話はまだまだ続く。



少し異様にも思えた彼女のおしゃべりだったが、私達は誰も嫌がることなくただただ聞いていた。



どのくらい 時間が経っただろう…。



気が付くと、さっきまで嵐の音で騒々しかった外が嘘のように静けさを取り戻していた。



「雨、止んだね。」



翔がふと、言葉をもらした。



「…でも、私の勝ちだったわ!」



白熱する美奈の話は終わらない。



すると、



「あの…みなさんにお話があります。」



突然 マスターが口を開いた。