周りを見渡すと、そこは僕の部屋だった。



「哲也!ごはんよ〜。」



1階から母の呼ぶ声がする。



僕はハッとした。



とにかく、隠さなければ!



とっさにそう思った僕は、ナイフを引き出しに隠し、裕司の死体を引きずり、押し入れの中に押し込んだ。



「ふぅ。」



高鳴る心臓を落ち着かせ、僕は深呼吸した。



ガチャ…



突然、部屋のドアが開いた。



「何してるの?ごはんよ。」 



母だった。



「い、今行くよ。」



僕は血のついていない背中を母に向け、言った。



「早くしなさい。」



母はまた1階に戻って行った。