颯斗だった。
しかも…殴り合いをしているよう。

相手は誰だろう…

おそるおそる近づいてみる。

あれは…
そうだ。颯斗と他の教室へ行った時、
颯斗の友達って言ってたやつ。

駿。


なんでかな?仲間割れかな…

駿はぐったりと壁に寄りかかっていた。
僕は颯斗を呼ぶ。

「颯斗!」

「おう…昂史…」

息切れしている。

「駿と喧嘩?」

「まあな…駿のやつ、些細なことでキレやがって」

「なに?」

「ああ…」

そう言って話し出す。