翌朝、また僕は早めに学校へ向かう。
美菜子と少しでも話がしたくて。
やはり教室に着くと美菜子はいた。
「おはよっ美菜子!」
「あ…昂史くん…。昨日は勝手に帰っちゃってごめんね」
「いいよっ!でも俺颯斗に負けないからな」
そう言って舌を出し笑ってみせる。
「わたし…なんで迷っちゃうんだろ。昂史くんが真剣に思いを伝えてるのは分かってるのに、颯斗は…昔と変わらない優しさをみせてくれて。わかんなくなっちゃった…」
美菜子は下を向く。
「美菜子はいつも通り明るくしててくれよ!俺と颯斗は、そのままの美菜子が大好きなんだよ。だから、美菜子の答えがまとまるまで時間がかかってもいいから。美菜子らしく、だからなっ!」
「昂史くんも優しいよね…ありがとう」
昂史くんも…か。
颯斗と比べられてしまう。
だけど僕は勝ってみせるよ。