僕は今、非常口の前にたっている。
恋愛という現実から
抜け出そうとしているんだ…



3年前。
ちょうど中2に進級した僕は
1年の時とは違うクラスの雰囲気に
戸惑いを隠せずにいた。
出席番号は変わらなかった。

11番、河辺 昂史
かわなべ こうし

仲良かった奴らとは
まったくクラスが離れ
若干喋ってた奴らと
今話しているわけで…

そんな中、
僕は一人の女子に
目がいっていた。
名前は分からなかったけど
小さい体で笑顔を振りまく姿に
つい見とれてしまっていた。