「美乃李ちゃ~んっ」 学校が終わって鞄を持ち、帰ろうとした時、よく話しかけてくれる席の近い女の子が私を呼んだ。 成宮香。 私は長い髪を前の方によせて、その子の方を向く。 その子の後ろにはもう1人女子と3人の男子がいた。 みんな、にこにこして私を見つめる。 決して私を憎いとか、そういう顔じゃなくて何かを期待する顔。 私は大きい目をもっと開いて「何?」と聞く。 「私たち今から遊ぶんだよね!美乃李ちゃんも一緒に遊ぼ?」 「え・・・」 今まで、誰かに遊びなどに誘われたことはあまりなかった。