「イチゴって甘いけど、
たまに甘酸っぱくなるのよねー。
そこがまたいいんだけど」




「いつも、甘いとおもうよ?」





「そうかしら。
なんか、イチゴって恋みたいよね」





「恋?」





私はもうひとつイチゴを口に入れた。





「うん。いつもは甘いけど、
時にすっぱい気持ちになる。
私はそうだったな」





「お父さんにそんな恋してたの?」





そういうと、




「大人をからかうんじゃありません」




と少し照れた。