「怖いなんてもんじゃないよ。まさに身が凍る思いがするね。ベリルは悪人を絶対に許さないから。試しに悪いコトしてベリルと闘ってみなよ」

「試しに出来るかよそんなこと」

 ベリルは気を取り直して静かにレオンに語り始めた。

「あの2人を見たろう。お前が入る余地は無い」

 それにレオンは震えながらも口を開いた。

「ほ、欲しいものは奪えばいい」

「奪ったあと、それで満足か」

「え……?」

 問いかけに思わず聞き返した青年に、ベリルはエメラルドを湛えた瞳を向ける。