「……なっ!?」

 レオン皇子は、それを呆然と眺めているしかなかった。

 3人はまるで連携作業のように、ことごとくマシンガンを奪ってマガジンを抜き軽く分解していく。

 小銃を奪われ、男たちは慌ててナイフを取り出す。その時には、ランカーもアライアもようやく3人の動きに慣れて戦いに加わった。

「きゃあぁ!」

「! ノエルッ」

「ぐおっ!?」

 少女に手を伸ばした男の背中にナイフが深々と突き刺さり、ゆっくりと倒れていく。

「……」

 レオンは、ベリルがナイフを投げた様子を目の前で見ていた。

 無表情の瞳に流れるような動きは皇子の目を釘付けにした。