「!」

 ベリルがレオンをギロリと睨み付けると、途端に体が動けなくなる。

「あまり己の力を過信するのはいただけんな」

「うっ!?」

 ニヤリと笑ったベリルにぞくりとして後ずさりした。

 彼はそのチャンスを逃さなかった──フッと体勢を低くしたかと思うと、目の前にいた男にナイフを突き立てる。

「ぐあっ!?」

 突き刺したナイフをそのままねじり、痛みで力の緩んだ手からマシンガンを奪って弾倉(マガジン)を抜いて遠くに投げつけた。

「!?」

 慌てた他の男たちをダグラスとアキトは指示された人数叩き伏せ、そのまま背後にいる男たちに足を向ける。