「どうだ?」

 ランカーが心配そうに駆け寄る。

「うん、なんとか落ち着いた」

「あの2人は付き合っていたのだな」

「今頃!?」

 ベリルのつぶやきにアキトは目を丸くした。ダグラスは、むしろ彼がようやく気付いたことに感心した。

「いつ気付いたの?」

「彼が王女の名を叫んだ時かな」

 付き合っていなければ、あの状況で名前を呼ぶ事は無いだろう。

 そこは解るんだ……ダグラスは苦笑いした。