「こんなトコで仕掛けてくるとはね~」

 ダグラスは苦笑いで男たちを見やり、ベリルは相手を1人ずつ一瞥する。

「私は正面の3人。ダグは左の2人を。アキトは右の2人。ランカーは残りの2人、アライアはノエルを」

「OK」と、アキト。

「了解」ダグラスが軽く答えた。

「解った」

 ランカーとアライアは同時にうなずく。そしてベリルがすっと体勢を低くし、素早く男の1人に駆け寄った。

 それを合図に、ダグラスたちも動く──

「!!」

 ベリルは殴りかかってきた男の腕を掴み、鮮やかに投げ飛ばした。

 同時に、横にいた男に回し蹴りをお見舞いする。

「げふっ」

「あちゃ~痛そう」

 ダグラスは口の端をつり上げた。