「処でその荷物は」

 アキトの持っている荷物を見やる。

「あっ。これ俺が作った料理です」

 テーブルに乗せて料理を見せた。

「ほう……刺身か」

 綺麗に並べられた魚介類に声を上げた。

「あ、刺身とか大丈夫ですか?」

「私は好きな方だが、王女たちには難しいな」

「生魚を食べる習慣は無さそうだね」

「! そうだったか」

「少しもらっていいかね?」

 言いながら別の皿を用意した。

「え?」

「別の料理にアレンジするの?」

「うむ」

「料理出来るんすか?」

「多少はね。厨房を借りてくる」

 刺身を一通り取ってキッチンに向かった。こういう部屋にはキッチンが設置されている。