青年の父親はダグラスが自分の子どもではないと気づき、死ぬ事のないベリルに妬みを抱いていた事もあって彼の名の失墜と、ダグラスの命を奪う事を同時に計画した。

 ダグラスを殺す事となったのは、妻への愛情の深さ故でもある──ダグラスの父ハミル・リンデンローブも、かつては有名な傭兵だった。

 妻は強い男が好きで、家を訪れる傭兵たちを誘惑しては抱かれていた。

 妻への愛から、それを見て見ぬふりをしていたハミルだったが、ダグラスはそんな男たちの1人の子だと知り憎悪へと変貌する。

 ベリルを相手にしたのがそもそもの間違いで、彼の計画は全て失敗に終わった。

 しかし、妻を殺してその道連れとした。

 天涯孤独となったダグラスを引き取り育てたという訳だ。