「? ……」

 その写真に眉をひそめる。

「もうここまでキテるのか」

「そうみたい」

「ベリル」

「! なんだ」

 歩み寄った青年に写真を手渡した。

「……」

 その写真に眉をひそめる。

「なんだこれは」

「君の写真だ」

 それは、先日の宴の時のものだった。

「結構、出回っているらしい」

「ほう」

「1枚5ドルよ」

 女性が右手を広げて応えると、さらに深いしわを刻む。

「他にも何種類か見かけたわ」

「処でお前は誰だ」

「俺の妹だ。侍女をしている」

 ベリルはそれに、ああ……と声を上げ再び写真に目を移した。