お姫様のガーディアン

 その夜──

「……」

 青年は一応、与えられた衣装を着てみたものの姿見に映し出された自分の姿に頭を抱えた。

 白い軍服風の上着に金の房が付いた、いかにも高そうな装飾が施されている。

 本当に行かなくてはならんのか……?

 ノックの音が聞こえて、このまま逃げ出したい気分にかられた。

「! やあ、似合うじゃないか」

「本気で言っているのなら殴るぞ」

 迎えに来たランカーをギロリと睨み付ける。

「今日の宴で王女と王、アライアに顔見せなんだよ」

「出来れば別の機会にしてもらいたい」

「まだ怒ってるのか?」

「お前は嬉しそうだな」

「君はいつも飄々(ひょうひょう)としているからね。そんな顔を見られて楽しいよ」

「言ってくれる」

 しばらく歩くと大きな扉が目に映る。