「佳奈…起きてる??」 お母さんが、あたしを起こしに来た。 ―良く来れたね…― 「…………」 数分の沈黙の後、お母さんが重い口を開いた。 「目…痛い…?見える??」 痛いに決まってる。 見えないよ…。 本当に心配なんかしてないくせにそんな風に言えるよね…? 皮肉としかあたしには聞こえなかった。