腹部を見る拓馬。その光景に、拓馬は目を疑った。


「え……」


腹部の鎧が完全に砕かれている。


全身に鳥肌が走った。ゆっくりと、ボーンナイトを見る拓馬。


ゆっくりと、こちらへ近づいてきている。


「嘘だろ……」


再び、町を目指して全力で走りだす拓馬。


「ハァ、ハァ……」


恐怖で、息が切れる。目には涙が溜まり、前が滲む。


後ろを振り返ると、ガシャガシャと猛スピードで追いかけてくるボーンナイト。速い。とても、振り切れる速さではない。


「うわあああ!」


恐怖に包まれる拓馬。太ももが震える。


そのときだった。


ガシャ、ガシャ……


拓馬の右から聞こえる、音。


「嘘……だ……」


ボーンナイトが、もう一体現れたのだ。


拓馬は後ろを振り返った。その光景に、さらに恐怖する。


追ってくるボーンナイトが、いつの間にか二体に増えているのだ……