再び走り出した拓馬は、一直線に町を目指した。


追ってくるガイコツ。


「なんであいつ、俺の位置がわかるんだよ!」


そう叫び、全力疾走する拓馬。


少しずつ、町が見えてくる。


「もうちょっとだ!」


何も考えず、ひたすら走る拓馬。もう50メートル程で町だという所で、後ろを振り返った。


そこには、ガイコツの姿は無かった。


「なんだ……今日の奴は、すぐ諦めるんだな……ま、その方が好都合だがな」


そう呟き、そこから町へ歩きだす拓馬。


と、そのときだった。


町の影から、ガイコツが現れ入り口の前に立ち憚った。


腰が抜け、尻餅をつく拓馬。


「嘘だろ……」


ガシャガシャと音を立て、ゆっくりとこちらへ向かって歩いてくるガイコツ。


震える足で、ゆっくりと立ち上がった拓馬は、後ろを振り返った。草原が広がる。


「また逃げても、ガイコツがいる……」


そう呟いた拓馬は、再び町の方を見た。


だんだん近づいてくるガイコツが見える。


「いちかばちか……やるしかねぇ……」