「……もしかして、これって裏の仕事じゃないですよね?人殺しとか……」


「まぁ、殺すかもしれないですね」


「!」


その言葉を聞いて、驚く拓馬。


「じゃあ、結構です。すみませんでした」


「殺すと言っても、ゲームの中の話ですよ」


「え?」


意味はよくわからなかったが、拓馬は勢い余って急に電話を掛けたことを少し後悔した。


「あの、冷静になってちょっと考えたいんで……また電話させてもらっていいですか?」


「はい。しかし、先着1名様です。それまでに決まってしまったら申し訳ありません」


「え?ちょっ……」


拓馬が言葉を言い終える前に、電話は切れてしまった。


「え……」


電話を置くと、人差し指をアゴに当て、考え込む拓馬。


「大丈夫かな……だいたい、なんだよこれ?たかがゲームをクリアするだけで、1000万……そんなうまい話、あるのか」