ヨロヨロと走りだす拓馬。


しかしその速度より、ガイコツが上回った。


拓馬の目の前に回り込んだガイコツは再び剣を掲げると、拓馬に向かって振り下ろした。


「わぁぁぁ!」


叫び声と同時にガイコツの顔面めがけて剣を突き刺す拓馬。


運の良いことにガイコツより拓馬の方が速く、拓馬の剣はガイコツの額を貫いた。


頭蓋骨が半分砕けたガイコツは、その場に倒れ込み動かなくなった。


「勝った……勝った!」


笑みがこぼれる拓馬。と同時に、その場に倒れ込むように寝転がった。


「勝った……」


空を見る拓馬。そのとき、おそろしい音が鳴った。


ガシャ、ガシャ……


急に体を起こす拓馬。


「え……」


なんと、ガイコツが立ち上がったのだ……


「ちょっと待てよ、おい……」


再び走り出そうとする拓馬。


そのとき、目の前の光景に凍りついた。


もう一匹、ガイコツが現れた。