拓馬はニヤッとすると、剣を抜いて子猫に振りかざした。


ブワッという風を切る音と共に、子猫は真っ二つに切れた。


「すげー、強ぇ!」


自分の力ではないような、すさまじい剣速。喜ぶ拓馬。


切れた子猫はフッと消え、そこには500円が落ちていた。


「倒したってことだよな……」


500円を拾うと、ギュッと握り締め天にかざした。


「やったー!ざまーみろ!」


嬉しくなったと同時に、自信がついた。


500円をポケットにしまうと、剣を片手に持ち再び歩き出した。


「なんだよ、なんだよ!もういねぇのかよ!」


剣を肩に乗せ、初めて笑顔を見せる拓馬。


「オラオラ出てこいよ、ガイコツ!」


調子に乗って歩いていると、背後に気配を感じた。


振り返ると、子猫が三匹いる。


「なんだよ、ザコか」


ものすごいスピードで拓馬に襲い掛かる三匹。


拓馬は一匹目を切ると同時にもう一匹を捕らえ、切る。


最後の一匹は拓馬の腕にヒットしたが、ダメージが無い拓馬は着地した瞬間に切った。


三匹は消え、そこには1500円が落ちていた。