拓馬が聞く。


「うん。それより、ちょっといい？拓馬」


「なんだよ？」


「竜太に、聞かれたくないの」


「？」


急に深刻そうに話すルカ。


ルカの言葉に、拓馬とルカは竜太と少し距離を置いて歩いた。


「どうしたんだ？」


「急だけど……竜太って……ちょっと、変じゃない？」


「なんで？」


「どうして、そんなにこの世界に詳しいの？」


「え？それは、気になったことはあったけど……」


「竜太……モノマネよ。多分」


「え？」


ルカの言葉に、心臓が鳴る拓馬。


確かに、さっき出会ったばかりのルカはともかく、竜太は謎が多すぎる。でも……


「そんなはずは……」


「そうだとしか、考えられない。何かおかしいもん、あの人！私たちを、洗脳しようとしてるんじゃない？」


「おい、おい……」


「もしかして……」