ガン!ガン!ガン!ガン!


何度も何度も切りかかるボーン。


傷一つなかった背中も、十数回の攻撃で少しずつ鎧が砕けているのがわかる。


それでも気にせず、走る拓馬。あと、50メートル程で、町だ。町に入れば、助かる。


あと、40メートル。


30メートル。


20メートル。


10メートル。


あと、5メートル。


「助かった!」


そう叫んだと同時に、拓馬の目の前にボーンナイトが回りこんだ。


「うわあああああ!」


それでも、ギュッと目を閉じひたすら突進する拓馬。


バン!


ものすごい衝撃と共に、町とは反対方向に吹っ飛ばされる拓馬。


ボーンナイトの攻撃に、拓馬は身を縮める。


「くそ……もう、すぐそこなのに……」


ボーンとボーンナイトに囲まれた拓馬。二体は、同時に剣を振り上げた。


「神様!」


涙を流し、叫ぶ拓馬。そのとき、一人の男がボーンナイトの頭を砕く。


次いで、すぐボーンの頭も砕いた。


「……竜太!」


「拓馬、合格だ」


そこには、竜太が笑って立っていた。