鳥肌が走り抜ける。


後ろから迫るその姿は、ボーンナイトだった。


まだ、こちらに気づいていない。


「くそ!くそ!」


焦る拓馬。急いで倒そうと攻撃するが、またしてもボーンに避けられてしまう。


それどころか、ボーンの剣を避けきれず、肩にヒットする。


そのときだった。


「あ!」


一筋の希望。


拓馬の視界に、町が見える。


しかし、まだ遠い。でも、あれは間違いなく竜太が言っていた町、ロードだった。


「もう少しなのに……」


だんだん近づく、背後の音。


もう、こちらに気づいているかもしれない。そう思うと、気が気ではなかった。

「いちかばちか……」


拓馬はボーン目掛けて鋼の剣を投げた。それを剣で弾くボーン。


その途端、拓馬は町に向かって全力で走りだした。


「おおおお!」


もうほとんど、走る力が残っていない。


しかし、町を目指してひたすら走った。


ボーンはすぐに追いつくと、走る拓馬の背後に剣を当てる。