「わっ!」


鎧のヒビが気になり、必要以上に大きく動いてその攻撃を避ける拓馬。


すぐさま、戦士に切りかかる。


「おおおお!」


声と共に剣を振るが、剣で防がれる。


戦士の持つもう一本の剣で、再び攻撃を仕掛けてくる。


「うわっ」


それを急いで剣で防御する拓馬。その途端、もう一本の剣が拓馬の肩にヒットする。


「くっ!」


二歩下がり、少し距離をとる拓馬。


「やっかいだな、二刀流は……」


こうなってくると余計に、防御を考えず切りかかるしかない。


防御していたら、相手に剣が当たらない……


「やるしか、ねぇか!」


両手で剣をグッと握り締めた拓馬は、戦士向かって全力で突進する。


「おおおおお!」


突進する拓馬に、両手の剣をガンガン当ててくる戦士。


気にせず四回ほど切りかかると、戦士は倒れ10000円が落ちていた。


拓馬はそれを拾い上げると、自分の鎧に表情が曇る。