その願いとは裏腹に、キョロキョロするボーンナイトと目が合ってしまった。


心臓がドキッと音を立てる。


「うわあああ!」


慌てて森の奥深くへと走る拓馬。


それに気づき、ボーンナイトも拓馬を追って森に入った。


「……!」


ギュッと目を閉じ、走る拓馬。


だんだんボーンナイトの音が近づいてくる。速い。


チラッと目を開けると、小さな洞窟があった。


このまま走っても、いづれ追いつかれてしまう。


拓馬は、その洞窟に隠れることにした。


「フー、フー……」


洞窟の中から、外を確認する拓馬。息が荒れる。


そのとき、視界にボーンナイトが姿を現した。キョロキョロと拓馬を探している。


「……」


全身を震わせ、怯える拓馬。


ゆっくりと洞窟付近を歩くボーンナイト。


そのとき、ボーンナイトが洞窟の存在に気づいた。


「やばい……」


涙目になる拓馬。ギュッと目を閉じる。


頼むから、気づかないでくれ……