なぁ?


"手に入らない物ほど欲しくて欲しくてたまらない"、って事はないか?


それは例えば一瞬の煌めきを閉じ込めたダイヤモンドだったり、絶版して希少価値の高い本やCDだったり、他人の手に渡って二度と戻って来ない大切な物だったりするかもしれない。


よく言うだろう?

「隣の芝生は青い」ってさ。

要するに人間ってヤツはいつだって、ないモノねだりの欲深い生き物な訳。


だけど、常識ある大人たちは自分のそんな感情に蓋をして、今日も必死に仮面社会を生きて行く。

そうでもしなきゃやって行けねぇのが"オトナの世界"って奴らしい。


そんな中、どこまでも大人に成り切れない、つまりは馬鹿みたいに自分の欲望に忠実な俺が、いや、"俺ら"は一人の女を欲した。



.