二日後。皇帝は何も言ってこない。時間だけが過ぎていた。 リュシオスは、まだ迷っている。 と、聞き覚えのある音。振り向くと、またあの男。 「リーリアント君。ちょっといいかな?」 「俺も……」 「君は駄目だ。いいね? さ、リーリアント君」 「……リリア……」 「大丈夫。行って来る」 ◇◆◇◆◇