「これだ! あの連中ッ!」 メモが入るなり、リュシオスが声を荒げる。 世界地図を引っ張り出し、テーブルに乱暴に広げた。急いで赤で印をつけ、 「……若で乗り切る気ですか」 「おそらく」 「何しろ直系の王族だ。不足はあるまい」 「ちっ!」 「……リュシー……?」 リリアにちらりと目をやると、 「すまない。少し休会だ」 言って、彼女を連れて会議室から出た。 ◇◆◇◆◇