翌日、いつものように執務室に二人でいると、ドアのノックの音。リュシオスが出て、険しい顔で書簡を持って帰ってくる。 「親父からだ」 言いながら開き、 「……どういうつもりだ?」 顔をしかめる。 「何を考えているか分からん。お前との婚姻を認めるそうだ」 書簡を放り出し、 「リリア。対応を協議するから、すまないが我慢してくれ。退屈だがな」 言って、人を集め始める。 しかし、その後すぐに、リュシオスの二番目の兄が来るという知らせが来た。王の使いらしかった。 ◇◆◇◆◇