「リーリアント」
「……え?」
馬車の外に大きな街と城が見え始めた頃、不機嫌そうにリュシオスが呟く。
「お前の名前だ。リリアは愛称ということにする。
表向きはカズラールの養女で、リーリアント・フォルデーク・カズラール。覚えておけ」
リュシオスの言葉に、リリアは少し黙ってから、
「ねえ、ここって王都? もしかして」
それが、リリアの乏しい知識から出た推測だった。
「ああ」
やはり不機嫌に相槌を打つリュシオス。暫く進む内、王都の門に辿り着き、驚くほど早く通過した。
◇◆◇◆◇
「……え?」
馬車の外に大きな街と城が見え始めた頃、不機嫌そうにリュシオスが呟く。
「お前の名前だ。リリアは愛称ということにする。
表向きはカズラールの養女で、リーリアント・フォルデーク・カズラール。覚えておけ」
リュシオスの言葉に、リリアは少し黙ってから、
「ねえ、ここって王都? もしかして」
それが、リリアの乏しい知識から出た推測だった。
「ああ」
やはり不機嫌に相槌を打つリュシオス。暫く進む内、王都の門に辿り着き、驚くほど早く通過した。
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