その瞬間、ナッツが腕からすり抜けた。 でも、その後の光景を見て、 この2匹が親子だということがはっきりわかった。 「はは、やっぱりお前の飼ってるナッツ、こ のナッツと家族なんだな。」 夢のこと、夕希君のこと、ナッツのこと。 全部がわかった。 目の前で、眠そうに「ニャー」と泣く2匹のナッツを見て、 私と夕希君は、顔をあわせて、笑った。