妄想娘と店長さん




走って望月の帰り道を
追っていく



あの後姿…望月だ


そう思うと自然と速くなる足




『…ハァ…望、月…』



俺がかすれた声で呼ぶと
望月の足は止まるけど

こっちに振り向かない





『望月っ…!』




「店長…」


そう言って
ゆっくり振り向く

少し申し訳なさそうに



『…これ、無いと困るだろ』




「あ、ありがとうございます」




ん?なんか残念そう?