あの日の願い【短編】

深大寺の外の通りに出て、行きのバスで来た道を今度は逆に歩いて戻る。

蕎麦屋が軒を連ねる桜並木をゆっくりと歩く。五百メール程も歩くと武蔵境通りにぶつかった。

考えてみれば七年前は、この通りもこんなに綺麗ではなかったはずだ。

目的の喫茶店は新しくなった武蔵境通り沿いにあった。


僕とユイは信号を渡り、店のドアを開いた。