子供は昔から嫌いじゃなかった


でも泣かれたり


生意気な子供はどぉ扱っていいか分からない


まぁ独身男なんてみんなそんなもんだろうけど


銀星はラーメン屋で初めて見たときから
人懐こくてレッドが大好き!!
そんな所が可愛かったな


花穂ちゃんと電話している時も時々『話したい』って言って代わるけど

つたない言葉で一生懸命話す姿が花穂ちゃんに少し似てて

そんな銀星に俺も自然と態度が柔らかくなった


大人と子供にもインスピレーションみたいなものってあるんだと思う


銀星と俺の波長は心地いいくらい合ってた



だからかな?


初めは銀星が電話に出たいだったのが

いつしか俺が『銀星出して』に変わっていった



花穂ちゃんへの気持ちと同じように
銀星への気持ちも大きくなっていく


「だけどね、ママがかわいそうなのもホンチョだけど…」



「だけど??」


もじもじして少しだけ恥ずかしそうに銀星は口を開いた


「焼き芋の歌、レッドといっしょにうたいたかったの。」


純粋で可愛いらしい瞳が俺を捕らえた


「銀星………」



その顔を見たら
何とかして父親参観に行ってやりたくなってしまった