そんな彼女に興味が湧いて


少し強引だけど携帯番号を聞き出した


何回か話せば俺の気も済むと思うし

今の仕事柄色んな経験をしたほうが演技の幅が拡がる


なによりシングルマザーに興味が有っただけなのかもしれない



それなのに何度も電話で話すうちに


どんどん彼女の新しい魅力が出てきて
俺の気持ちはどんどん彼女へと向けられていった


純粋で無垢…

だけど心は強く凛とした人


彼女の言葉の端々に母としての強さを感じずにはいられなかった



花穂ちゃんや銀星の近くに居たい


そんな風に思うまでに時間はかからなかった


それなのに花穂ちゃんの心は近付いたと思うと逃げていく


彼女の中の過去がそぉさせてるのかは分からないけど


見えない壁みたいなものが
花穂ちゃんと俺の間にはいつもあるように感じた



そんな彼女が今にも泣き出しそうな顔をして
息子の銀星を心配してる


俺に何が出来るかなんて分からない


でも何かしてやりたくて


彼女の役に立ちたくて


自然と体が動いて


銀星を探していた