あの日、花穂ちゃんとの待ち合わせ場所の公園に行くと


なんとなく二人の雰囲気がおかしいことに気付いた


「花穂ちゃん??」


声をかけた途端


銀星が「レッドが来てよ!!」って叫んだ


どうやら父親参観に出席して欲しいみたいで
花穂ちゃんと言い合いになったみたいだ


口を挟んでいいものか悩みながらも
銀星が走って行ってしまった後を追おうとする彼女を

自然と止めている自分がいた



初めてあった時から何とも言えない
不思議な雰囲気の花穂ちゃん

この仕事を始めてからやたら子供や親子連れに声をかけられるようになった


中にはプライベート関係なしに親にも子供にも変身してなんて言われる


イメージを汚しちゃいけない
そればかり考えて動くのに少しだけ疲れていた


だけど彼女は今までの親達とは違って
俺のプライベートを守ろうと気遣ってくれて

その一生懸命な姿が可愛いって思ってしまった


子供のいる女の人にこんな表現はおかしいかもしれないけど


俺の中の彼女の初めのイメージは


純粋で無垢な人


そんな感じだった



汚れてしまっている俺には
彼女の放っているオーラみたいなものが鮮やか過ぎて


眩しかった