「あっ、ヤバイ!行かなくちゃ!!」


ゆっくり過ごしすぎてたのに気付く


『本当!?じゃあアフレコ終わったら連絡するから。』


「うん、またね。」


−プッ…


携帯を切り保育園まで急いだ


なんか私冷たかったかも…


桜汰君と話したり、会ったりすると
子供みたいに拗ねたり、いじけたりする私が出てくる


いい大人なのに、まるで学生の時に戻ったみたいな気持ちになる


優しい彼


だけどペースを乱す人


今まで一人だった私にとって


戸惑いを感じずにはいられないのかもしれない



だけど電話がない日は何となく落ち着かなくて


寂しくて……


声を聞ければ安心する、、




『それは恋だね』


千夏の言葉が頭をグルグルと駆け巡っていた





−−ガラガラ…


楽しそうな笑い声が響く教室にそっと入る


銀星は…


辺りをキョロキョロ見渡すと緑の6人掛けのテーブルに座って、一生懸命何かを作ってた


粘土かな??


静かに後ろから近づいて覗いてみる


「ギンセイ、ナニつくってんだよ」


隣に座る将(ショウ)君が銀星の顔を見ながら聞いてくる


「うん!タンケンレッド!!」


無邪気な笑顔を見せる私の息子


その顔に胸がキュンとなった