「寒いから、早く部屋入りな?銀星が風邪引くぞ。」


「あっ…うん。あの桜汰君…」



何を言っていいか分からない


だけど何か言わなくちゃって


「いいから、また連絡するよ、おやすみ…」


「おや、すみなさい…」



何も聞かないまま手だけ振って帰って行った





−−−パタン……



部屋に入って布団に銀星を寝かせる


お風呂……



明日休みだからいいや



脱力感から着替えもせずにそのまま銀星の横に潜り込んだ



『花穂ちゃんが好きだよ』



確かにそぉ言われた


さっきまで桜汰君の感触がしていた唇に触れてみる



−−カァァァ……



思い出すとそれだけで顔が赤くなる


本当にキスしちゃったんだよね






しかも好きって



これが夢なら起きたら終わりだけど



現実なんだよね



今更ながら焦る自分が居て


パニックになった



それと同時に瑛二への罪悪感が込み上げてきて


だって私、あの時一瞬だけ瑛二を忘れてた


温もりが唇が温かくて


このままって思ってしまった




今までこんな事一度だって無かったのに




私どうかしちゃってるよ



その日はなかなか寝付く事が出来なくて


ただただ


桜汰君の言葉が私の頭を駆け巡っていた





そう…



このキスから私と桜汰君の



ううん


私たち二人だけの家族と

桜汰君の運命は廻りだしたんだよね



きっとこの時すでに



私は



桜汰君、、、貴方に恋してた