私…このまま、、


唇に桜汰君の吐息がかかる


その香りは甘く


いけないって思う私の感情を麻痺させた



あと少しで重なり合う…



だけど…



−カタン……


「ママ…桜汰ぁ…」


ぎ、銀星!!

あと1センチと近い距離で目を開いた

目の前には桜汰君の綺麗な顔があって


本当にこの人とキスしようとしてたんだって

恥ずかしさが込み上げて

顔がカァーっと赤くなる


「銀星?起きたか?」


「うーん…眠い…」


桜汰君はといえば、何事もなかったみたいに


身体だけ起こして眠たそうに目を擦ってる銀星に近付いて


そっと抱き上げた



なんでそんなに普通なの、、


ドキドキしてたのは私だけ??


わけの分からない感情で胸がモヤモヤしちゃう


「花穂ちゃん。銀星限界みたいだから帰ろっか??」


「うっ、、はい!!」


「花…穂ちゃん??」


完全に違う世界にトリップしていたのに話しを振られたから


間の抜けた情けない返事をしちゃった


桜汰君は首を傾げてる


変な事考えてたのがバレないように


「そぉだね、じゃあ会計に、半分だすから言ってね!!」


話しを逸らした