階段を駆け上がり、桜汰君の胸に飛び込んだ私を


強く抱き留めてくれる


「ヒック‥‥桜汰君‥‥‥」


「また泣いてる、、、」


「だって、桜汰君がこんな事するから‥‥」


私の瞳を覗き、微笑み涙を拭ってくれる
その手の温もりにまた涙の粒が作られて、頬を伝う


「ずっと、考えてた‥‥俺の人生を、形を残したいって、、それで映画を撮りたいって思った。」

「うん、、、」


「俺の人生を考えた時、辛い時期よりも笑顔の花穂ちゃんや、銀星や凛々果が浮かんで、だから過去を悔やむんじゃなくて、乗り越えて光りを掴む物語にしたかったんだ‥‥‥」


私の胸に響く言葉たち


「この映画は、俺から花穂ちゃんへのプレゼント、、、受け取ってくれる?」


彼の言葉に、コクンと頷いた

言葉にしたいのに、彼の言葉に頷くことしか出来なかった

「ありがとう‥‥‥」



私の唇に優しいキスが降り注ぐ




ねぇ、桜汰君



私は、再婚でも血の繋がりがなくても
私達は、固く結ばれ家族なんだと大きな声でいいたいな



だって、私達はきっとどの家族よりも幸せだと思うから、、、




たくさんのフラッシュがたかれる
それはまるで、私達を祝福する光りに見えて


私と桜汰君はキスを交わし続けた



『これからもずっと愛してる』


まるで



本当のヒーローとヒロインのように‥‥




−Fin−