「何ッ−−」
誰もが離婚すると思っていた
大和の言葉に愛俚沙はバッと顔を上げた
「私は息子が大切だ………でもお前の事も大切なんだ。
愛俚沙はいつだって、僕を支えてくれた。それは例えお前が僕を裏切ってたとしても事実じゃないか−−−」
「大、、、和………」
「もぉ一度、きちんとやり直そう………今度はちゃんとした夫婦になろう。」
大和−−−
ずっと憎かった
でも、貴方と生活を共にするようになって
真面目さや誠実を目の当たりにして
心が揺らいだ
私を不幸にした張本人
だけど、貴方は優しくて
私を疑いもしなくて
逆に私はどんどん追い込まれていった
表の顔と裏の顔を作らずにはいられなかった
だって
大和を愛するわけにはいかなかったから
「ダメか、、、そんなに私が嫌いか?」
大和が目を伏せる
私は………
私は−−−−−
「大和ッ−−−−」
−−グサッ…………
「愛俚沙ッ!?!!」
「えっ…………」
愛俚沙の背中に鈍い痛みが走る
愛俚沙が苦痛の表情で振り返ると
「アハハッ……愛俚沙、、刺しちゃった……」
血に染まったナイフを手にした
猿川茜が立っていた


![禁断〜君と半分こ☆〜[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre13.png)