マイLOVEヒーロー


「何ッ−−」


誰もが離婚すると思っていた



大和の言葉に愛俚沙はバッと顔を上げた



「私は息子が大切だ………でもお前の事も大切なんだ。
愛俚沙はいつだって、僕を支えてくれた。それは例えお前が僕を裏切ってたとしても事実じゃないか−−−」



「大、、、和………」



「もぉ一度、きちんとやり直そう………今度はちゃんとした夫婦になろう。」



大和−−−



ずっと憎かった



でも、貴方と生活を共にするようになって


真面目さや誠実を目の当たりにして



心が揺らいだ



私を不幸にした張本人



だけど、貴方は優しくて



私を疑いもしなくて




逆に私はどんどん追い込まれていった



表の顔と裏の顔を作らずにはいられなかった




だって



大和を愛するわけにはいかなかったから




「ダメか、、、そんなに私が嫌いか?」


大和が目を伏せる



私は………




私は−−−−−



「大和ッ−−−−」



−−グサッ…………



「愛俚沙ッ!?!!」



「えっ…………」



愛俚沙の背中に鈍い痛みが走る



愛俚沙が苦痛の表情で振り返ると



「アハハッ……愛俚沙、、刺しちゃった……」



血に染まったナイフを手にした



猿川茜が立っていた