マイLOVEヒーロー


「愛俚沙…………」


握られた手を離すと、お父さんは愛俚沙さんを見据えた



「あ…………私はただ………」



愛俚沙さん−−



唇を噛んだまま下を向く


今まで、大きく感じた彼女のオーラはどこにもなくて

悪戯を親に見つかった子供のように小さく見えた


髪を弄る癖も見せないくらい
彼女は桜汰君のお父さんに怯えている



「お前は、ずっと僕を憎んでいたのか?」



「−−−−つッ……」


質問にも答えようとしない



「そんなに僕が憎いか?それなら僕に……僕自身に復讐すれば良かっただろ、、、」



「私は……………」



愛俚沙さんはようやく顔を上げてお父さんを見て




「私は、ずっと憎かった!だって貴方は私の母を使い捨てた!
貴方に捨てられてからの母がどんなに………私達がどんなに辛かったかなんて分からないでしょ!!!」





叫んだ−−−−