目を閉じると、温かい感触に包まれる
、トク、、トク、、
心臓のリズムだけで誰に抱かれてるのかすぐに分かる
「花穂ちゃん、ありがとう…」
「ううん…………」
抱きしめられている手に力がこもっていく
「俺、、、父さんが何を言っても花穂ちゃんと結婚するから。」
強く、大きな声が手術室中に響いた
「桜汰…………」
何も言わずに私の話しを聞いていた桜汰君のお父さんが
静かに、一歩、また一歩と近付いてきた
私達の前で立ち止まり
桜汰君を見下ろす
どうしよう………
桜汰君が殴られるんじゃないかと心配で
心臓の鼓動が早く脈打つ
「あの……………」
「すまなかった、桜汰………」
えっ………
「父さんッ−−」
桜汰君のお父さんはゆっくりと頭を下げた−−−


![禁断〜君と半分こ☆〜[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.763/img/book/genre13.png)