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「荘和、まだか!!」


「これでも急いでんだよ!?」


道が混んでいて



車のスピードは緩やかにしか上がらない



あと少し、



あと少しなのに……



産婦人科まであと少し



それなのに



渋滞に捕まるなんて……



正直、焦ってた



愛俚沙が花穂ちゃんを連れていった時間を考えると、


嫌や事ばかり考えてしまう




「オウタ……………」



俺の腕にしがみつく銀星



なかなか進まない車




焦る気持ち…………




「駄目だッ、、、、」


「オウタ??」



…バタン!!!


「おい!?」


「荘和!!俺、降りるわ!!」



このまま進むのを待つより、走ったほうが早い


車のドアを開けて



飛び降りた


「銀星頼む!!」



「おい、桜汰!」


呼び止める荘和の声も聞かず、力の限り走り出した




花穂ちゃん、



花穂ちゃん、、、



汗がアスファルトに落ちる



だけどそれを拭こうともしないで



俺は走り続けた





君を



大好きな君を、守るために