多額なお金と小さな命


院長が取ったのはお金だった




「その代わり、私は一切責任を取りませんよ。」


「クスッ……分かってるわよ♪」



彼の選択に気を良くした愛俚沙は、いつも見せる余裕ある笑顔を浮かべた



「じゃあ、手術の準備が出来次第始めます。」



「よろしくねッ♪」



馬鹿な女、、、



桜汰の子供を産もうとするなんて




「フフフ………アハハッ………」



桜汰はずっと




私のもの……………




愛俚沙が高笑いをする




院長も看護婦達も



彼女の犯そうとしている罪を、



止めることも出来ずに
ただ見ているしかなかった






…‥「先生、準備が出来ました」



「ああ…………本当にいいんですね?」



手術の準備ができ、看護婦が院長を呼んだ

彼は再度、愛俚沙に聞いた



「いいの!!あぁ、もぉ!!イライラする!早くしてよ!!」


良心の呵責すらなく


愛俚沙は金切り声を上げて院長を急かす



「分かりました、おい、彼女をオペ室に運ぶぞ……」


「「はい………」」



観念した院長と看護婦は



……ガラガラ、、、



静かに花穂をオペ室に運んで行った