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「ねぇ、早くして!!」


愛俚沙の怒号が病院内に鳴り響く


「ですが、、相手の方に了承を得ないでの手術は……」



人払いをした診察室



院長は困ったように愛俚沙に説明する


「お金なら幾らでも払うから、だから早くして!!」



「副社長、、、」


なかなか首を縦に振らない院長に、愛俚沙のイライラは更に激しくなる


煙草を何本も吸い、灰皿には愛俚沙が吸った吸い殻が無数に落ちていた


「分かったわ、今後一切、ここは使わない。私の言うことを聞かない奴なんていらないの♪」


「えっ、、そんな……」



院長の顔色が変わる


愛俚沙は口止め料の代わりに、かなりの額の融資をこの病院にしていた


愛俚沙がここを使わない


それは多額の融資を打ち切られること



それだけは避けたい



院長は意識をなくし、ベットに横たわる花穂を見た




綺麗な顔で眠りにつく花穂を



『可哀相に……何も知らない間に、赤ん坊を無くされるなんて…………』



心の中で哀れんだ



「ハァ、、、分かりました、手術はします……」