私は彼女と


喧嘩したいわけじゃない



ただ



桜汰君を返してほしい



それだけなんだ



「フフッ………アハハ……」



私の姿を見て、愛俚沙さんは笑い出した



「馬鹿みたい、桜汰が好きになった相手だって言うから、もぉ少しマシだと思ってたのに、、、」



蔑みように、言葉を吐き捨てる



「アンタ、プライドないの?男を返して欲しくて土下座なんて、情けな〜い♪」



プライド…………




「プライドってなんですか?」



「はっ………」



下げていた頭を上げて


彼女を見つめた





「大切な人を守るためなら、プライドなんてありません………
そんなくだらないもの、子供を一人で育てる決心をした時に捨てましたから。」



4年間、走り続けてきた


ただ、愛しい我が子を守りたい



その気持ちだけで




走ってきたの




見栄やプライドを張ってたら



子供や大切な人は



絶対守れない……………




それは、



銀星がこの4年間で私に教えてくれた



大切なこと