手紙に書いた事それは……



「これは、なに………」



愛俚沙は手紙を手に持ち、


怒りに震えていた




『木村愛俚沙様
私、新田花穂は桜汰君の子供を妊娠しています。』


手紙にはそれだけ書かれていて



あとはエコー写真が一枚添えられていた





花穂には、思うことがあった



それは



桜汰を苦しめてきた



彼女と話しをすること




その為には




彼女を呼び出すことが必要だった




手紙を読んだ愛俚沙は



急いで仕度をして



車に飛び乗った





「桜汰の子供……そんなの絶対許さないッ………」



爪を噛み



髪を何度も掻き上げて




自分の苛立ちを落ち着かせようとしていた






「早くして!!」



黒塗りの高級車はスピードを加速して走る





そして




……


「待ってました………」



着いた場所は花穂のアパートだった